家を建てるなとまでは言いませんが
今日の辛口一言@2012/9/10に、「講師クラスで家建てる? 単身赴任するんだろ、でなきゃ不良債権だからなあ」と書きました。助教(助手)・講師・准教授とキャリアを積み上げていくに連れて、ちゃんと業績も積んでいればいいのです。そういう場合は、他で昇進するなり、道が開けています。ちゃんと見ている人は見ていますし。そういう時にいつでも動けるようにしておくことは大事です。
そしてそうでない場合は、いつか停滞の元凶となり、居場所がなくなります。講座や教室であれば、引き上げてくれた教授のイエスマン、金魚の何とかに徹しようが、いつか教授も交代します。そのときには全てがリセットされますから、きちんと実績を積んでなければ肩たたきの対象になります。そういう人は、自分から出ていうことを考えるべきです、みじめにならずに済みますから。
若手研究者・教育者は心しておいてください。
大学教員であること(ある質問に答えて)
「(内外で)熱心な若手の研究者がいるので、指導してます。その効果が周りの人にも及ぶなら、それは嬉しいことです。
本来教育と研究は大学教員の責務ですから。
私は母校自治医科大学の義務年限を超えて診療所で仕事しましたが、それを以て偉そうにするつもりなど毛頭ありません。そんなのへのツッパリにもなりません。
その経験を生かして、大学で教員らしくどうあるかです」
先生は自分の部下でなくても指導してくれますか?
こういう質問を受けました。自分の部下や大学の学生・院生なら指導はごく自然ですが、他の所属であってもいいのですかという質問です。無論、近くにいたほうが効率的にできることは言うまでもないのですが(笑)
Inoue Methods作成者の回答
無論、僕に指導できる分野であれば積極的に考えます。研究グループはオープンであるべきだと思っていますから、そのほうが絶対レベルが上がりますからね。でもその場合、ご自分の所属する場所の責任者に話を通して、その人からも連絡をくださいと言います、後々のトラブルを防ぐために。
残念ながら、そういう経緯でうまくことが運ぶケースはあまりありません。メンツやプライドもあるのかもしれないし、まあいろいろなのでしょう。それができる目上の人は、僕はそれだけで素晴らしい指導者だと思います。うまくいく場合は、当初からその責任者と知り合いであったり、あるいはそもそも責任者に近い立場の人が指導してほしい*と依頼してきたことはあります、そちらのほうがスムーズです。でもまず目上の人に相談ください、度量がわかる良い機会です(笑)
それから、研究の最初から僕をメンバーに入れることですね。そのほうがトラブルが少ないと思います。みな勘違いするのですが、研究は成果が論文となって結実してこそ完成し、貢献になるのです。Inoue Methodsを読んでもらうとわかりますが、最初から僕が入ったほうが研究のレベルも上がるはずです(後から入ると、どうしようもない問題があってもその根本的解決はできませんから)。たとえばですが、研究分担者になったらそれにふさわしい仕事はきっちりします→プロですから。研究実施は終了し、研究費も全部使ってしまいました。でも論文作成ができないので指導してくださいでは、世の中通りませんね(笑)**
*そういうケースでは違う条件を付けます、「指導しますが、それを通じて学んだことを、あなたの場所の若手に教えていってください。あなたのところの若手があなたが学んだことで成長していくことがお返しですよ」と。このページを読んで心当たりのある人、いるでしょう(笑)
**後で入ると、「どうしてこの人が入ってくるの?」となりがちです。特にあなたを指導する人が(笑)