Inoue Methodsグループ
ここではFacebookのInoue Methodsグループからのやりとりを抜粋して掲載します。
学位の位置づけ(IM Mentor)
学位の位置づけをどう考えるかは、医学部は少々特異かもしれません。例えば私学では、開業する前の一種の「ハクを付ける」ようなものとして、かなり指導が入って博士論文を1本書いて学位を取得してそれで終わり、というのもあります。そういう場合はそれで終わって、その人が指導することになりませんから「害が少ない」かもしれません。
一方、大学などで教員になる場合は、学位はスタートでしかありません。研究者として一応ライセンスは持っていますよ、だけの意味合いです。本来、それでは准教授や教授など上に上がっていくべきではありませんが、医師の場合は例外があります。医師免許を持っているだけで昇進に有利な学部があります。それからもその教員が研鑽を積んで、現役の研究者として実を保っていればいいのですが、そうでなければその下に行った若手は指導を受けることは期待薄です。
そういう場合は院生を取らなければいいと思うのですが。。
Inoue Methods webの感想
Inoue Methods参加者 new!
素直に大変面白いHPだと思いました。これまでこういった直球内容のHPはなかったかと思います。医学生や医療系社会人に地域医療やその研究の本当の面白さを伝えるのにもいいなと思います。
厚生労働省でも医師の専門家検討会なるものがあっており、これまでのように細胞レベルや遺伝子レベルの研究ができるとか、外科系の手術がうまいことのみが専門家ではなく、プライマリードクターも専門家であるとの意見も出ていましたが、本来当たり前のことだと思うのですが、日本は気づくのが遅いというか、気づいている人が少ないと思うのです。
保健師の場合もそうで、児童虐待の対応がうまいとか、介護保険に詳しいとか、保健指導の知識が豊富というのが保健師の専門性でないのですよね。そもそも、ジェネラルな仕事が保健師であるのだと思うのです。3歳児健診や健康教育をするのが仕事ではなく、それは手段で、健康な地域づくり(ヘルスプロモーション)が我々の仕事だと思うのです。地域医療もそうだと思います。
わたくしごとですが、3月に修士を取りましたが、社会科学系で論文を書きました。始めは戸惑いましたが、これこそ私が学びたかったものでした。研究中、東京大学の田中恒夫元教授の古書を読みました。そこには公衆衛生学は社会学と一緒に手を携えて行わなければならないと記載されていました。納得でした。
それから、先生のHPで論文についてや英文論文についても記載されているところは大変、興味がありました。なんか、やる気がでる内容でした。HP全部の内容を読んでいませんので、的外れな感想かもしれませんが、今後も読ませていただきたいHPでした。
Masatoshi Matsumoto
まだInoue Methodに書かれていないことですが、「時間の使い方」について私見です。研究をするとき(特に論文を書くとき)、少なくとも2時間は邪魔されないまとまった時間がいるように感じています。毎日1時間研究するよりも、3時間の研究を週2日やったほうが何倍もはかどる。井上先生はどうですか?
Reply
その通りです。どこかに研究日のことは記載してなかったでしょうか。論文作成は、できれば携帯やメールに邪魔されずにまとまった時間で作るべきですね。
論文の査読
Inoue Methodsの「論文の査読」参照
facebookのやりとりからです。
IM Mentor筆頭論文受理@PlosONE
筆頭著者として投稿しておりました論文が一度のリバイスつまり2回目のデートで(笑)、アクセプトとなりました。Impact Factor 4.5くらいの雑誌です。
Concordance of two diabetes diagnostic criteria using fasting plasma glucose and hemoglobin A1c: the Yuport Medical Checkup Centre Study
PLOS ONE
Dear Dr. Inoue,
I am pleased to inform you that your manuscript has been deemed suitable for publication in PLOS ONE. (以下略)
初回投稿が7月11日、査読結果が8月上旬、リバイス投稿が8月下旬で、ほぼ2か月で受理となりました。一度のリバイスが入っていますからまずまずのスピードと思っています。
なおこれは査読結果の「2」(査読結果:紅組編)に相当しますが、1に近い2ではありませんでした。3人の査読者からほぼ好意的ではあったものの、かなりのコメント&質問がありました。論文では相手の質問&疑問に徹底的に応えます。その結果、再投稿原稿に対しては、
Reviewers' comments:
Reviewer #1: The authors have revised their manuscript in line with the recommendations
made by the different reviewers, therefore the manuscript is eligible for publication.
Reviewer #2: The authors have well-addressed my concerns and I have no further
comments.
Reviewer #3: All of my concerns have been fully addressed.
幸いなことに、査読者の提示したコメント全てに対応できているという回答でした。