IM MentorへのMail
ここは、直接メールのやり取りの中から、有用と思われるものを掲載しています。無論、相手の方の承諾は得ています。
今まで見知った「最低の」大学院講義
ある大学院で学ぶ人から
Dさん「研究会で先生のお話を伺った者で診療所勤務しています。臨床研究の方法を勉強したいと思い、大学院に入りましたが、進歩のない毎日でした。先生のお話を伺い、光が差した気がします。現場からの臨床研究ができるよう精進したいと思いました」
IM「参加いただき、ありがとうございました。ぜひchiikiiryo.jpを訪れください。また、その感想などいただければ幸いです。結構はっきり書いているでしょう^^」
Dさん「直球勝負、という感じがして素晴らしいです。なるほどと納得させられる事ばかりです。ここで勉強させていただきたいと思います。臨床研究のいくつかのヒントもいただきました。JIMの連載も楽しみにしております」
IM「僕はほんとのことしか書きませので。大学院の学び、というところもぜひ読んでください。教授だから必ず良い研究指導ができるというわけでもないのです。それから、メンターの存在はとても重要です」
学習者からのFeedback & Response
ある学習者からのフィードバックに対して、以下のようなレスポンスをしました。
私事を長々と書いてしまいましたが、
投稿時の査読者の推薦(&非推薦)
若手研究者のNさんから、このテーマで質問がありました。たしかに、経験がなければどうしたものかと首を捻る項目ではあります。
Nさんの質問
「ジャーナルに投稿するプロセスで、査読者として
・推薦したい:2−5名
・推薦したくない;1−3名
の入力が必要となります。
参考;Submission checklist
http://www.dmsjournal.com/manuscript
・・・・
We welcome suggestions of potential peer reviewers who are qualified
to review your manuscript. Please do not suggest recent collaborators
or colleagues who work in the same institution as yourselves.
Intentionally falsifying information, for example, suggesting
reviewers with a false name or email address, will result in the
manuscript being rejected. You need to provide the names, e-mail
addresses, and affiliations of at least two potential referees for
your article. Please include at least one potential reviewer who is
outside your own country. Suggestions from a number of different
countries would be appreciated.
・・・・
こちらが提起する査読者は、あくまで参考にする程度という理解でよさそうでしょうか。また推薦したくない査読者は、研究内容がかぶっていなければよい、という認識でいいのでしょうか。どういう人を推薦して、推薦しない方がいいのか…なにかアドバイスなどいただけないでしょうか」
IM Mentorの回答
「まず、この項目は多分ですが自由記載のはずです*。ですが、記入したら雑誌側は手間が省けて助かります。雑誌側は当初すぐにレジェクト(門前払い)でなく査読開始の場合は、当たり前ですがこのトピックに詳しい査読者を探さないといけないので。ですので推薦のほうは積極的にすると喜ばれます。
推薦の基準は、
・仲間内でない知り合いで(ですから査読を受けてくれそうで)、投稿論文の分野に詳しい人。
・先行研究で引用している論文のCorresponding Author
前者のほうはそうはいっても、なかなかかいないでしょう。なので後者が主になると思います。特に、その先行研究の方向性の延長上に、今回投稿する論文がある場合が好ましいです。具体的には、IntroductionやDiscussionで引用している論文がそれにあたると思います。さらに具体的に言うと、Introductionの最後の段落、つまりThis study examined.......というようになっているはずですが、その前の段落にあることが多いですね。
この雑誌では公平性を保つ意味合いだと思いますが、仲間内は除外すること、そして日本以外の査読者を推奨と明記していますね。
非推薦(正確には査読してほしくない)の基準は、
・あきらかに競合しているグループのメンバー
・論文の立脚点をあきらかに否定しそうな研究者
などが当てはまると思います。こちらのほうは、思い当たる人がいなければさして列挙する必要はありません」
*この雑誌ではどうやら査読者の推薦が条件のようでした。