英語苦手意識のある人へ-No problem!
英語圏以外の人は誰だって英語が苦手です。気にすることはありません。
他でも書きましたが、論文でも学会発表でも重要なのは内容です。たまに見かけるのですが、英語を流暢に話して外国人と対等にできるということでさも自慢の態度をとっている人がいます。ですがそんな人で実際に業績のある人にあまり遭遇しません。おそらくこれは、業績のある研究者で英語が会話も文章も堪能な人もいるでしょうが、そういう人は英語が得意とひけらかす必要がないのだと思います(英語に限りません)。そしてそうでない場合は、ひけらかすしかないのでしょう。
英会話を練習するくらいなら、しっかり研究して論文を書くこと(和文でいい)をしたらと言いたいです。特に学会発表では、下手な発音でもいいし、うまいジョークが出せなくてもいいから、ハートで話すことです。そちらのほうがずっと訴えるものがあります(困ったら歌でも歌いましょう)。
なお、できれば英語論文にするべきとの意見をInoue Methods作成者も持っています。しかし、理由は以下のみです。
・その論文に世界中の人がアクセスできる(「知」の地球レベルの共有)
(ですので、和文論文も英語のAbstractをつけるべきです)
決して、以下とは思いません。
・英語論文書かなくちゃ研究者じゃない
・所属するグループ(講座など)の業績が見栄えがよくなる
・教授の覚えが目出度い
Note again:もし教育セミナーに出るなら研究は研究で、英文作成はまた別のセミナーに出るべきです。もともとどっちも初心者が英語での研究セミナーに出ると、苦悩の1日を送ることになります。
関連項目
英文論文でも初稿は和文でOK
このtitleには当然反論もあろうかと思います。しかし、Inoue MethodsではOKです。
考えられる反論
「冗談じゃない! 英語と日本語では、表現から文法からなにやかにやら違うんだ。そんなのでいい英文論文が書けるわけがない」
Inoue Methods作成者の考え方
・確かにそうですが、読者に伝えたいのは中身(コンテンツ)です。
・英語との違いは単語と構文のレベルであり、パラグラフ(段落)などの上位構造は変わりません。
・日本語の文章がきちんと書けなければ、英語が得意でも、英語の文章もまた書けません。
・論文作成と、それを英文にするという同時2タスクは初心者には荷が重い(特に英語苦手意識のある人)
*同様の理由で、もし教育セミナーに出るなら研究は研究で、英文作成はまた別のセミナーに出るべきです。もともとどっちも初心者が英語での研究セミナーに出ると、苦悩の1日を送ることになります。本来、後者のほうは作業の積み重ねなので、敢えてセミナーに出る必要はないとも言えますが、出るとしたら実際の経験を元にした(論文の作成プロセスを出した)もののほうがいいでしょう。
・何を書いているかわからない英文を読むのは、指導者にとっても苦痛です(和文のほうがまだまし)。何を書いたらいいかわからない英文を書くのは、もっと苦痛だろうと思いますが。
*同意見のサイト 若い人に伝えたい論文作成と投稿の心得
Paper writing wheelを一巡させてから、和文英訳するといいでしょう。
ではその後はどうするか?
和文英訳サービスもありますが(例)、高価です。予算があったり、richの人はどうぞ。
それ以外の場合
1. こういうサイトを参考にして読む。
2. 研究指導者とまず基本4点セットを完全英文化する
3. メインテキスト(論文本体)を作成順(MRDI)に作る *友人を動員しましょう(留学生など)
4. 指導者(指導者ができない場合はともかくできる人)に内容チェックしてもらう
5. オンラインNative checkサービスに出す
こんなプロセスになると思います。
英語について本質的なこと
以下の事実があります。
英語が上手な人(文章、会話)より、きちんと科学論文を書ける人のほうが圧倒的に少ない
英語そのもので勝負しないといけない職種ならいざ知らず、したがって後者のほうがはるかに価値があるのです。例えば、研究指導者にしてもそうです。英語が流暢でも、研究や論文の指導ができなければ困りますよね。