HPRの例示は、初期のものはInoue Methods作成者の筆頭著者分です。後期には、松本正俊先生（広島大学地域医療システム学准教授）が筆頭で、Inoue Methods作成者がSecond author（論文の指導アドバイス役）になっているものをあげています。

Health Policy researchと言っても、多種多様です。当講座では、教授が自治医科大学出身であることより以前からへき地医療、プライマリ・ケアと関連するものとして医師分布に取り組んできました。医師の特性は、教育にも左右されますので、医学教育も視野においています。ですがこれは医療政策のごく1部分です。Evidence based health policy（根拠のある医療政策）のために、多岐にわたる研究の発展を望みます。医療、福祉、保健、看護など分野は問いませんし、学際的アプローチを大いに推奨します。「人々の健康（問題の顕在化に関わらず）に関する政策」を扱うので、フィールドは地域全体にあります。

なお、こうした研究を始めるきっかけとなったのが、東京大学医学部公衆衛生学小林廉毅教授の論文です。