ここでは、地域医療、プライマリ・ケアの現場での有力な研究手法であるPractice based research(PBR)について、私たちの考え方や実践方法を述べています。
なお、Health policy researchもここではPractice based (あるいはtriggered)ですので、PBRの項目で相通ずるところもあります。
定義(我々の提唱する)
PBRの特質
Nothing special, but original (and contributing to daily practice).
「特別なことはない、しかしオリジナルであって、日常診療に貢献できる」
そしてもう一つ、
The theme lies at daily practice (including daily life).
「日常診療で通り過ぎていくところにテーマはある(日々の生活も含んで)」
具体的研究テーマ例
地域での保健医療福祉に関わるものならどんなテーマでもOKだと思います。以下は考えられる例ですが、勿論ごく一部です。
・ある疾患が特定の地域・集団に多いか?
・ある疾患の発症にどんな要因(medical or psychosocial )が関与しているか?
・ある疾患の診断において、特定の方法が有効であるか?
・ある疾患のマネージメントにおいて、特定の方法が有効であるか?
・ある疾患のマネージメントにおいて、セルフケアはどんな役割を果たしているか?
・ある疾患の治療でより高い生活の質(QOL)が得られるのは、どんな治療法か?
セミナーより(井上和男)
みなさん、内容はよくわからないのに、「この研究をしなさい」と言われるのと、自分が仕事をしていて浮かんだ事柄について研究するのと、どっちが楽しく、やりがいがありますか?
答えは明白ですよね。
目の前の患者の方々から得られたテーマなら、とってもモチベーションが湧くでしょう?
それに、資料を調べたり、そのテーマで文献検索をするのは楽しいですよね。
研究はfun and excitingのほうがいいんですよ!
PBRの動向
Practice based researchを推進していこうというページを見つけました。