研究者に必要な資質とはなにか
若手研究者に必要なことは何か
若手研究者の例(松本正俊広島大学准教授)
松本正俊先生は、自治医科大学地域医療学のシニアレジデントだったころ、「研究を指導してください!」と言って私の勤務する高知県の四万十川中流に面する十和村(現在しまんと町)に私(井上和男)を訪ねてきました。私は、十和村の前は地域医療学の教員(講師)をしていたのですが、再び野心(のごころ)が出て、慰留されましたけど地域に帰った次第です。海外留学と、母校に教員として戻ったことで、現場での研究(PBR)をやる自信と確信ができました。今にして思えば、あの頃が一番アグレッシブだったかもしれません。
そのことは今よりIT環境も未熟でしたが、メールで研究指導を始めました。その頃のことは松本先生が広島県のふるさと通信に掲載しています(面白い!)。最初は私の研究に入って実地で学び、数年たつと彼自身が筆頭で論文を書くようになりました。今では彼は母校で、実績のある准教授として評価され、Social Science and Medicineに筆頭で、Lancetに共著で名前を連ねています。彼は私の一番弟子と言えます。
本人のやる気があり、(いささか手前味噌ですが)指導がきちんとして行けば伸びる人は伸びます。これはとてもわくわくすることです。松本先生は今、かつての私のように若手研究者を指導しています。これが人材の拡大再生産で、地域医療(学)の発展には欠かせません。
松本先生へ(土佐弁で)→ふるさと通信読んでください
「おまさんも、あてんくへ来たときにゃあ、若いしやったねや。けんど、14年はへんしも早いぜよ。おまさんもあても、これからじゃきにね」(君も僕のところへ来た時は若手だったね。だけど14年はとっても早い。君も僕もこれからだね」
若手研究者へ
・「あなたがすること」
あなたがすることは業績を積んでそれを自慢する事ではない。
言いたいことを正確に、明瞭に伝えて読者と、それにつながる人々に利益と幸せをもたらすことである。それが研究者の本当の役割であり、歓びとなる。
・「最初はだれでも」
最初はだれでも初心者である、最初からうまくいくはずがない。
(下のファイルを見てください)
想いを持ち続け、行動していればやがて花は開く。
「人は皆人は皆、それぞれの花 心に宿す」(花 森山直太朗)